12月5日金曜日は、はまようが自主的に開催する
「第2回異年齢保育研究公開保育」でした。
他園や大学の先生方等、実践者や研究者60余名を迎え、
午前中は普段通りの保育を見ていただき、
午後ははまようの大人と参加者が語り合う、
オープンな研修会となっています。

今年度のテーマは
「はまよう流　あそびをとことん考える」。
自由感あふれる環境のなかで
自分のしたいことを選択して生き生きと遊ぶ
子どもたちをご覧になった参加者の皆さんは、
「こんな保育をしたい」と感想をいただくなど、
終始笑顔で子どもたちを見守ってくださいました。

午後からの分科会では、
はまようの先生たちがテーマ・『あそびシュラン®︎』を運用したカリキュラムづくり
・0～6歳がともに過ごす園庭での育ち
・子どもの創造性を誘発する遊具
・あそび空間の再考察～子どもの姿からつくる『あそび空間MAP』～に則して
遊びの考え方や記録システムの研究発表を行い、
参加者からの意見や質問に答えました。
一部をご紹介します。

【気づいたこと・考えたこと】
・むやみに制止せず、子どもの姿を見守る先生たちの姿が素敵です
・大胆な遊び方の中にも、道具を丁寧に使おうとする子ども達の姿が見られた
・遊びの中で自分達でルールを作ったり危ないことに気づいたりできる環境すてき
・やらせている感がない
・やりたいことが"今すぐ"できる
・大人が子どもの声掛けにできる限り応答している　無視されない
・どの子も自分らしくてステキですね！
・先生たちの声掛けに禁止の声掛けがない
・子どもも保育者も安心している様子が印象的
・やりたい遊びがじっくりできる場が豊富
・3歳児の言葉数が多く、関係性が対等だと感じた

【質問・疑問】
・園庭のルールはありますか？
・遊びのルールや決まりの共有の仕方は？
・子ども達が考えたルールは他の子どもにどう共有するか？
・継続するか片づけるかを迷ったときは、何をどう判断していますか？
・置いておきたい、続きがしたいと子どもが言った場合はどうする？
・雨の日はどのように遊んでいる？
・0～6歳が遊ぶことで高所からの転落や衝突などはないのですか？
・危険な遊び方を制止されていないが大きなケガにつながったことはないか？

各分科会では活発な意見のやりとりが交わされ、
はまようと参加者が双方に学びあう貴重な機会になっています。
はまようの大人たちは、質問や疑問に答えながら
自分自身の思考やふるまいをふりかえり、
自分のなかで再定義したり、新たに気づいたりして
自身をリスキリングしています。
はまようではこうした学び合いを毎年自主開催していますが、
実はこのように自園の保育を開いている園は多くはありません。
さらに、今月実施している保護者アンケートも
実施していない園も少なくありません。

はまようが公開保育や匿名の保護者アンケートを
毎年実施している理由は、
園の保育や運営の質を常に向上させたいと願うからであり、
自身の行為が独善や偽善にならず、
誤った方向に走っていないかを
他者から評価していただくためでもあります。
また、私たちが良いと信じて行っている
保育や仕事が、他園の役に立つことが
あるかもしれないという思いがあるからです。

今回保護者から「誰のための公開保育なのか？」と
問われました。
もちろん答えは、私たちの行為や信念に直接影響を
受ける「子どもたちのため」に他なりません。
子どもたちの最善の利益を最大にするために、
公開保育という手段でプロフェッショナル同士が
胸襟を開いて議論しあう場が、
現代において最も有効であると信じるからです。

こういった学びの場が実現できるのは、
保護者の皆さまの理解と協力があってこそ。
今回は体調不良などで約8割の登園者でしたが、
主旨をご理解くださりご協力いただけましたことに
あらためて感謝申し上げます。
私たちは、こうした理解と協力がある
保護者に選ばれていることを誇りに思い、
さらなる研究と努力を惜しまないことを誓います。

そして、これからも絶えず、
自分達の信念や行為が、子どもたちに
意味のある体験や学びに本当になっているのかを
自身に問い、他者に問うていき続けたいと思っています。

今年もあとわずかとなりました。
皆さんにとって2025年はどのような一年だったでしょうか。
はまようはおかげさまで、
今年も平穏無事な一年となりました。
当たり前のことが当たり前であるように、
来年も現状に止まらず、
前へと進みたいと思います。